自分は自己満足のために命を削って働いている。孫正義


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やっと会社を立ち上げて、年商30億円とか50億円とかになり始めて、娘も生まれたばかりでした。

社員も一生懸命に仕事をしてくれる、お客さんもやっと少し増え始めた。

その時に、難病のB型慢性肝炎を宣告されてしまったわけです。

会社を始めてすぐのころというのは、
大きい会社にしたい、
家も立派なものが欲しい、
車も格好いいのが欲しいと、
やはり若いなりの欲望がいっぱいありましたよ。

だけど、あと5年ぐらいで俺は死ぬのかと思った時には、もう本当にどうしようか、と。
その時も病院を抜け出して、ほとんど一日おきぐらいに会社に行っていたんです。

そうやって身を削り、命を削りながら、なんで俺はこういうことをやっているのかと考えるわけです。
そうすると、やはり最後は自己満足のためにやっているんだなと、本音で思いました。

人のためとか、会社のためというより、結局、自分は自己満足のために命を削って働いている。
すると自己満足というのはなんだろう、と思うようになるんです。

究極の自己満足というものを考えると、もはや家とか車とか、
会社の利益とかいうようなことは、ちょっと程度が低いなと思うようになりました。

究極の自己満足とは、結局、人に喜んでもらうことじゃないか。

人が心から喜んでくれて、笑顔で「ありがとう」と言って感謝してくれたら、
それが一番の自己満足だなということを、その時に心の底から思ったんです。

それは生きていてよかったいうことなんじゃないか。

残り何日生きられるかという状況の中で、もし自分が本当に短い年月で死んでしまったとしても、
一人でも二人でも「ありがとう」と感謝してくれた人がいたら、それがまさに生きがいというものだろうと感じたんです。

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