300円のクリスマスプレゼントに笑顔と優しさをくれた、くまだまさしの奥さん


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今から3年前のクリスマスイブ。

12月24日はぼくと奥さんの結婚記念日。

そして、それだけではなく、3年前のクリスマスイブは、
ぼくと奥さんにとって特別な日でありました。

それは、娘が生まれて初めてのクリスマスイブであり、
家族3人で過ごす始めての記念日だったのです。

まだ0才だし、クリスマスなんて認識はないだろうけど、
娘にとってはこの世に生まれて初めてのクリスマスだから、
立派なプレゼントを買ってあげたい。ぼくはずっと思っていました。

でも当時は、収入もなく、とても豪華なプレゼントなど買うことができません。
おもちゃ屋さんへ行き、何とか買えたのは、
お風呂で遊ぶ300円のアヒルのおもちゃでした。

その店にはすごい高いおもちゃや体の倍もある大きなおもちゃを買ってもらって大喜びする子供たちの姿が。
それを見て、ぼくは情けなくて。そして、娘に申し訳なくて、
ふいに涙がこぼれてきました。ふがいない、本当にふがいない。

34歳になって娘にこんなプレゼントしか買ってあげられないのか。
自分のような芸人は家族を持つ資格なんてないのかもしれない。

その日、ぼくは沈んだ気分で仕事を終え、300円のおもちゃを手に、家に帰りました。
ドアを開けると、奥さんが娘を抱き「おかえり」と笑顔で迎えてくれました。そこには、いつも通り暖かい家族がいました。

そして中からは、とても良い匂いがしてきました。
勿論、豪華ではありませんが、奥さんが腕によりをかけてパーティーの準備をしてくれていたのです。

3人で過ごす初めてのクリスマス。そして、結婚記念日。
「お腹すいちゃったから、早く乾杯してご飯食べよ」奥さんが言ってくれました。
ぼくは気を取り直し、食卓へ。
1口食べたからあげはびっくりするくらい美味しくて、奥さんと娘はパーティーの間、ずっと笑顔でした。

そして、いよいよプレゼントを渡す時、ぼくはどこか後ろめたい気分でした。
僕は娘にアヒルのおもちゃを手渡しました。勿論、0才の子ですから、それが高いか安いか何てわかりません。

でも僕は、父親として情けなくて、情けなくて。奥さんはそんな僕の気持ちを全て見抜いていたのでしょうか。

「せいな、よかったね。パパが買ってきてくれたんだよ。
じゃあ3人で一緒にお風呂入って遊ぼうか。」

娘と奥さんが湯船に入り、アヒルをもぐらせたり、浮かせたりして遊んでいました。娘の笑顔はキラキラに輝いていました。

僕はその時の娘の笑顔と、何より奥さんの優しさを一生忘れません。

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