
褒めると人間は伸びます。
小学校入学ともなれば、これまで伸び伸び子育てしてきたお母さんでも、我が子の勉強のことが気になります。勉強だけが人生の全てではありませんが、やはり「きちんと勉強をがんばってほしい」というのが親心ですよね。ただ、親の期待というのは、子どもにとって励みになることもあれば、逆に、プレッシャーが強すぎて子どもの成長の妨げになることもしばしば。
■1:「勉強しなさい!」
歴史は何度繰り返すことでしょう。子どもの頃、「勉強しなさい」と親から言われて、やる気が失せたという人も、自分が親になるとやはり我が子に対して同じフレーズを使いがちです。
心理学的に、人は「○○しろ」「××するな」と命令されると、命令内容と逆の行動を起こしたくなると言われています。我が子に机に向かってほしければ、「勉強しなさい」と絶対に言ってはいけないのです。
類義語として、「宿題もうやったの?」があります。自分が言われてイヤだったことは、我が子にも言わないようにしましょう。
■2:「あなたって本当に~~が苦手よね」
たとえば、「あなたって本当に算数の文章題が苦手よね」とか、「いつも漢字ミスばかりして……」など、子どもの弱点分野をズバリ言い当てるのはよくありません。
ピグマリオン効果といって、人は他人から期待されたとおりの行動をとろうとするところがあります。
お母さんから常々「あなたって本当に~~ね」と言われていると、子どもは「そうか、自分はこれが苦手なんだな」と思いこんで、その苦手から抜け出せなくなってしまうのです。
自分が何が苦手なのかは、本人もよく自覚しているはず。お母さんがその苦手意識を強化してはいけません。
■3:「ちょっとは●●くんを見習えば?」
上で述べたように、子どもの弱点分野をズバリ指摘するのはよくありませんが、他人と比較するのはもっと悪いです。
「ちょっとは●●くんを見習えば?」「お兄ちゃんはこれくらいできたのに……」などと、優秀な子を引き合いに出して、「おまえは劣っている」ということを示すのは、子どもの心に深い傷を負わせます。
言われて奮起するどころか、ますますやる気をなくすだけです。絶対にやめてください。
■4:「なんでこんなことが分からないの?」
子どもがごく初歩的なことでつまずいたり、何度も同じ問題をまちがえたりすると、お母さんとしてはイライラしてしまいますよね。
つい「なんで?」と声を荒げたくなることもあるかもしれません。
でも、理解できなくて、何度も同じミスをして、苦しい思い・恥ずかしい思いをしているのは子ども自身なのです。
できない理由がわかれば子どもだって苦労しません。「なんで?」などとお母さんから問い詰められると、子どもがますます混乱するだけ。
子どもを責めるのではなく、どうすればできるように、わかるようになるのか、一緒に考えてあげましょう。
■5:「あと○点とれば満点だったのに……」
完璧主義のお母さんにありがちです。
子どもが98点をとっても、ケアレスミスで2点落とすと、「なんでこんなことで……もったいない!」と落胆をあらわにします。
もちろん、お母さんのがっかりした顔を見て、「次は絶対にケアレスミスしないぞ!」と発奮する健気なお子さんもいますが、長い目で見るとよくありません。
「もっと頑張らないと」と自分を常に追い込み、限界まで達したときに、ポキッと心が折れてしまうことがあるのです。
子どもが高得点をとったら、素直に喜びましょう。また、前回30点だったのが今回40点に上がったら、それも評価すべきです。
子どもを伸ばしたいなら、“できないことを責める”のではなく、“できるようになったことを褒める”を心がけましょう。
上記5つの言葉全てを浴びせられて育ってきた当ブログ管理人は、
日々病んでいます。
大事ですよー、この言葉。